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記述言語学研究演習Ⅰ / Descriptive Linguistics(Advanced Seminar)I

後期 水曜日 5講時. 単位数: 2. 担当教員/Instructor: 内藤 真帆. 履修年度: 2024. 科目ナンバリング: LIH-LIN611J. 使用言語: 日本語.

主要授業科目/Essential Subjects

記述言語学研究演習Ⅰ

授業題目

未知の言語の調査と分析 

Course Title (授業題目)

Research, Analysis, and Description of Non-Researched Languages

授業の目的と概要

未調査・未解明で文字を持たない消滅寸前の少数言語、このような世界の言語を対象に、音声から音韻、形態、文の構造まで網羅的に調査・分析する方法を実践的に身につけます。さらに解明したことを言語学上の記号と術語を用いて、専門的かつ体系的に記述する方法を学びます。
理論を用いても説明困難な言語現象をどのように分析・考察しうるか実際のデータを基に検討するほか、記述文法・辞書の作成に至るプロセスを体験し、消滅危機言語のアーカイブ化についても議論します。当講義では、話者4人の言語と話者500人の言語の一次データを扱います。

Course Objectives and Course Synopsis(授業の目的と概要)

This course will focus on endangered languages that have not yet been researched. Students will both analyze data and document them using descriptive linguistic methods. The course will also include discussion about how such languages might be archived.

学習の到達目標

・未知の言語の調査・分析方法を理解する。
・導いた規則性や分析結果を、言語学の術語を用いて記述できるようになる。

Learning Goals(学習の到達目標)

By the end of this course, students will be able to research, analyze and provide a linguistic description of an unknown, unresearched language.

授業内容・方法と進度予定

1. 世界の言語状況、未知の言語・調査地の探し方
2. 未知の言語へのアプローチ方法、調査媒介言語
3. 調査言語・調査地の決定前に行う準備と許可申請
4. 調査・分析・記述1:音声の聞き取りと国際音声記号を用いた書き取り
5. 調査・分析・記述2:音素の設定と弁別的特徴
6. 調査・分析・記述3:形態音韻論的現象
7. 調査・分析・記述4:語形成のプロセスと音韻規則
8. 調査・分析・記述5:品詞分類と定義、文法範疇
9. 調査・分析・記述6:句・文の構造、文の必須要素
10. 調査・分析・記述7:結合価、移動、情報構造
11. 調査・分析・記述8:意味役割、意味体系、発話と意味
12. 調査・分析・記述9:共時的分析と通時的分析、言語変化
13. 調査・分析・記述10:説明困難な言語現象の分析と考察
14. 調査方法と得られるデータの違い、データの記録方法
15. 消滅危機言語の記述、保存と継承、アーカイブ化

Class Schedule and Activities(授業内容・方法と進度予定

基本的に対面で行います。

成績評価方法

定期試験(70%)、発表(30%)

教科書および参考書

適宜、資料を配布します。

授業時間外学習

授業後、扱ったデータや調べた文献をもとにして、さらにどのような調査や発展的分析・考察が可能であるかを考えてください。

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