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日本文学各論 / Japanese Literature (Special Lecture)

後期 月曜日 2講時. 単位数: 2. 担当教員/Instructor: 仁平 政人. セメスター: 6. 履修年度: 2024. 科目ナンバリング: LHM-LIT301J. 使用言語: 日本語.

主要授業科目/Essential Subjects

日本文学各論

授業題目

冷戦期文学の諸問題

Course Title (授業題目)

Study on Japanese Literature during the Cold War

授業の目的と概要

本講義では、1940年代後半から1960年代までの日本文学の諸相について、冷戦期という歴史的観点を交えて検討する。授業では太宰治、安部公房、三島由紀夫、大江健三郎、寺山修司などのテクストを、社会的・文化的な文脈を視野に入れて読み解くことを通して、文学と時代との多様な関係を考察する。

Course Objectives and Course Synopsis(授業の目的と概要)

This lecture will examine various aspects of Japanese literature from the late 1940s to the 1960s, including the historical perspective of the Cold War period. The lecture will examine the diverse relationships between literature and the times through readings of texts by Dazai Osamu, Abe Kobo, Mishima Yukio, Oe Kenzaburo, Terayama Shuji, and others, taking into account their social and cultural contexts.

学習の到達目標

文学テクストを、社会的・文化的なコンテクストとの関わりを視野に入れて多面的に読み解く能力を養い、戦後の日本文学の特性や意義について理解を深める。

Learning Goals(学習の到達目標)

To develop the ability to read and understand literary texts from multiple perspectives, taking into account their relationship to social and cultural contexts, and to deepen understanding of the characteristics and significance of postwar Japanese literature.

授業内容・方法と進度予定

1. ガイダンス
2. 敗戦後の言説空間―太宰治「トカトントン」を読む
3. 横断する戦争と「希望」―横光利一「微笑」
4. 安岡章太郎「ガラスの靴」を読む
5. 朝鮮戦争と文学―堀田善衛「広場の孤独」など
6. 安部公房とSF
7. 深沢七郎「楢山節考」と〈日本再発見〉の時代
8. 倉橋由美子「パルタイ」を読む
9. 大江健三郎の出発①
10. 大江健三郎の出発②
11. 核時代とフィクションの想像力―三島由紀夫『美しい星』を中心に①
12. 核時代とフィクションの想像力―三島由紀夫『美しい星』を中心に②
13. ベトナム戦争と文学―日野啓三「向こう側」など
14. 寺山修司の活動とその時代①
15. 寺山修司の活動とその時代②

(質問への応答、補足説明などによって、予定通りに進まないことがありえます。)

成績評価方法

最終レポート(50%)・授業への出席 50%。毎時間提出するコメント用紙の内容も平常点の一部として加味する。

教科書および参考書

三島由紀夫『美しい星』(新潮文庫)
他のテキストはプリントで配布する。また、参考書等については教室で指示する。

授業時間外学習

授業で取り上げる作品を事前に精読しておくこと。また、授業を通して関心を持った問題については幅広く参考文献を読み、考察を深めること。

その他

なし

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