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東洋・日本美術史研究演習Ⅱ / History of Oriental and Japanese Fine Arts(Advanced Seminar)II

後期 水曜日 4講時. 単位数: 2. 担当教員/Instructor: 杉本 欣久. 履修年度: 2024. 科目ナンバリング: LIH-ART607J. 使用言語: 日本語.

主要授業科目/Essential Subjects

東洋・日本美術史研究演習Ⅱ

授業題目

日本絵画作品研究

Course Title (授業題目)

Training to read information of the Japanese paintings

授業の目的と概要

 「鑑定」「鑑戒」などにも使用される「鑑」には、「見分ける」や「見定める」という意味があり、さらに「たのしむ」や「めでる」ことをあらわす「賞」が付いて「鑑賞」となる。つまり「美術鑑賞」の本来的意味とは「真贋」を見極め、その価値を実感したうえで、作品の持つ良さを味わう、ということである。
 本講はこの意味での「美術鑑賞」を実現し、さらに美術館や博物館における絵画分野の担当学芸員として必要なスキルを獲得するため、毎回、実物絵画資料を掲示し、そこから情報を読み取る訓練を行う。

Course Objectives and Course Synopsis(授業の目的と概要)

This course provides programs of training to read information on the Japanese paintings in the Edo era.

学習の到達目標

 美術作品を歴史資料として用いる場合だけでなく、一般的な鑑賞の際にも「どこを見れば良いのかわからない」といった声をよく耳にする。それはこれまでの学習方法において、書籍によって何らかの事象を調べることには慣れているものの、対象に即して自分自身の眼でつぶさに観察分析し、情報を読み取る訓練がほとんどなされていないことに起因している。
 本講は作品を置き去りにしないため、対象に即して読み取るべき情報やその優先順位を見極める能力の向上を目指す。

Learning Goals(学習の到達目標)

This course aims to improve the students' ability to read information on the Japanese paintings.

授業内容・方法と進度予定

この科目は「対面授業」です。また、Classroomを使用して講義資料と講義情報を発信します。
Classroomにアクセスし、クラスコードを入力してください。

実際の絵画資料を掲示し、受講生が協力しながら作品の調査を行う。必要な情報を整理しつつ、その内容をまとめてプロジェクターおよびレジュメを作成し、翌週に口頭発表を行う。
1回目 ガイダンス
2回目以降 どのような作品を対象とするかはその都度、相談しながら設定することとする。

Class Schedule and Activities(授業内容・方法と進度予定

This course is centered on work research and oral presentation.

成績評価方法

十分な出席が必要となり、かつ消極的受動的な授業態度であれば単位は出ない。評価は発表内容とともに主体性の部分で判断する。

Grading Plan(成績評価方法)

Presentations and class participation 100%.

教科書および参考書

【参考書】
杉本欣久『鑑定学への招待』(中央公論美術出版)

◎美術全集
『原色日本の美術』(小学館 1970年代前半)
『日本美術絵画全集』大型版・普及版(集英社 1970年代前半)
『水墨美術大系』大型版・普及版(講談社 1970年代前半)
『日本美術全集』(学習研究社 1970年代後半)
『日本美術全集』(講談社 1990年代前半)
『世界美術大全集』東洋編(小学館 1990年代後半)
『日本美術全集』(小学館 2010年代)

授業時間外学習

日頃から博物館や美術館、神社仏閣へと足を運び、実物から何を得ることができるのか、自身の眼を通じて主体的に体感しておく必要がある。また、実生活のなかで何を観ていて何を観ていないか、あるいは何が見えていて何が見えていないか、自身の観点を客観化する訓練をしておくとよい。

実務・実践的授業/Practicalbusiness※○は、実務・実践的授業であることを示す。/Note:"○"Indicatesthe practicalbusiness

その他

単位を取得するためには、全体の3分の2以上の出席を要する。

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