前期 金曜日 ５講時. 単位数: 2. 担当教員/Instructor: 文学研究科教官. セメスター: 1学期. 履修年度: 2024. 科目ナンバリング: LGH-HIS610J. 使用言語: 日本語.
東洋史学研究演習Ⅲ
戦国秦漢簡牘資料研究Ⅰ
Studies documents of bamboo and wooden slips from Warring States Period to Qin-Han Period
戦国秦の同時代史料であり、現在の中国古代史研究の基盤となった出土史料である雲夢睡虎地秦簡を会読する。中国・日本・欧米のこれまでの研究成果を把握し、簡牘史料の解読の基礎を習得するとともに、その後に出土したほかの史料の知見を踏まえ、従来の見解の見直しを行う。釈文・訓読を確定し、訳注稿として提出する。
In this course, students will read documents of bamboo and wooden slips, such as the Yunmeng Shuihudi Qin bamboo slips，which was the contemporary historical sources of Qin in Warring States period and become the foundation for the current studies of ancient Chinese history. By this reading, get a handle on current research findings, and develop basic reading skills to understanding bamboo and wooden slips documents. In addition, we will attempt to review the results of previous studies in light of information from other documents that have been unearthed since then. Students will present a detailed translation and notes in Japanese.
先行研究の知見を踏まえ、簡牘史料を的確に読解する力を身につけることを目標とする。
The goal of this course is to develop the basic ability to accurately read and understand bamboo and wooden slips documents in light of information from the results of previous studies.
第１回：ガイダンス。資料の解説／工具書・参考書の紹介
第２回：睡虎地秦簡の内容と時代性
第３回：「編年記（葉書）」講読（１）
第４回：「編年記（葉書）」講読（２）
第５回：「語書」講読（１）第1―8簡前半
第６回：「語書」講読（２）第1―8簡後半
第７回：「語書」講読（３）第9―15簡前半
第８回：「語書」講読（４）第9―15簡後半
第９回：「封診式」講読（１）「治獄」「訊獄」
第１０回：「封診式」講読（２）「有鞫」
第１１回：「封診式」講読（３）「封守」
第１２回：「封診式」講読（４）「封守」
第１３回：「封診式」講読（５）「覆」「盗自告」
第１４回：「封診式」講読（６）「□捕」「□□」
第１５回：「封診式」講読（７）「盗馬」「争牛」
担当課題、および毎回の討論における質疑応答によって評価する。
教科書：配布する。陳偉主編、彭浩・劉楽賢等撰『秦簡牘合集―釈文注釈修訂本』（武漢大学出版社、2016年）のほか、数種の報告書・訳注を使用する。
参考書：授業中に紹介・配布する。
担当者は訳注稿を作成する。討論では全員に発言を求めるので、担当者以外も予習のうえで出席すること。