後期 月曜日 2講時. 単位数/Credit(s): 2. 担当教員/Instructor: FUMIHIKO KIMURA. 対象学年/Eligible Participants: 全学年. 履修年度: 2024. 科目ナンバリング/Course Numbering: EAC-ACC503J. 使用言語/Language Used in Course: 日本語.
Financial Statements Analysis
木村 史彦
企業が公表する財務諸表に基づき当該企業の現状と課題を把握するための財務諸表分析について,基本的な比率分析の手法を中心に講義する.本講義で取り扱う手法は,企業評価,倒産分析,証券投資分析,監査など幅広く適用可能なものである.
I will lecture on the basic framework of financial statement analysis, focusing on the basic method of ratio analysis. The techniques that can be acquired from this lecture are widely applicable to corporate evaluation, bankruptcy analysis, securities investment analysis, and auditing.
大学院中級レベルの財務諸表分析手法を身につけ,実際に企業分析を自身で実施できるようになること.自身で財務諸表を入手して,安全性,収益性,成長性を分析できるようになること.
第1回:オリエンテーション/Orientation
本科目の目的,受講方法,成績評価方法を説明する.さらに,財務諸表分析の学習領域について概説する
第2回:財務諸表分析と財務データの特性/Characteristics of Financial Data
財務諸表分析の前提となる財務諸表の入手方法,財務データの特性について講義する
第3回:財務諸表の構造/Structure of Financial Statements
財務諸表分析において必要となる,財務3表の構造について講義する
第4回:貸借対照表と損益計算書の基本分析/Basic analysis of balance sheet and income statement
貸借対照表と損益計算書に記載されている実数データを用いた財務諸表分析手法について講義する
第5回:収益性/効率性分析 (1) /Profitability Analysis and Efficiency Analysis (1)
ROA(総資産利益率)の意義とその分解手法について講義する
第6回:収益性/効率性分析 (2)/Profitability Analysis and Efficiency Analysis (2)
ROAの分解の2要素である売上高利益率と総資産回転率について,さらに詳細に分析する手法を概説する
第7回:安全性分析 (1) 短期安全性/Safety Analysis (1)
企業の短期的な安全性を測定する尺度について概説する
第8回:安全性分析 (2) 長期安全性/Safety Analysis (2)
中・長期的な企業の財務的安全性の分析指標について講義する
第9回:ROEの分解とその理解/ROE and Its Decomposition
ROE(自己資本利益率)の意義と,それをバレッジに分解する分析について概説する
第10回:株式評価指標による企業価値評価/Equity valuation
株式評価指標の算定方法と解釈について講義する
第11回:成長性分析・付加価値分析/Growth potential analysis and value-added analysis
成長性ならびに付加価値(生産性)分析の手法について講義する
第12回:キャッシュ・フロー分析/Cash flow Analysis
キャッシュ・フロー計算書の構造ならびにキャッシュ・フロー・データを利用した比率分析について講義する
第13回:グループ経営の分析/Analysis of Business Group Management
グループ経営を分析する手法として,連単倍率とセグメント情報の分析について講義する
第14回:利益操作と財務諸表分析/Earnings Management
経営者による利益操作の背景とその検出方法について講義する
第15回:理解度確認セッション/Examination
これまで学習してきた基礎的事項の理解を確認するために筆答考査を実施する
レポート(20%)および理解度確認セッション(80%)で評価する.
Classroom
https://classroom.google.com/c/NjYxNjc5NjY5NDk1?cjc=54wifkx
予習:
講義までにレクチャーノートおよび関連資料の指定された箇所を読み,疑問点を明らかにしておくこと.
復習:
各回の講義で課題を課す.
この講義を受講するために必要となる知識:
株式会社に関する基本的な会計処理について理解していること
その他:
教科書については指定しないが,講義は参考書として指定した乙政 (2019) と関連づけて構成する。同書は、自習課題(解答付き)も豊富にあり,手許にあると有用である.講義の連絡,講義資料の配付は全てClassroom(上記関連URL参照)を通じて実施する.
各回の授業方法の詳細、オフィスアワー、Classroom のコードなどの補足情報は、下記シラバス補遺で掲載する(要 東北大 ID)
https://docs.google.com/spreadsheets/d/10RZeernrdwaToua7siY_H8kzQUFkRrFwPEqds5jtOdk