後期 水曜日 ６講時 会計大学院講義室Ａ. 単位数/Credit(s): 2. 担当教員/Instructor: YUKARI NARITA. 対象学年/Eligible Participants: 3・4. 履修年度: 2024. 科目ナンバリング/Course Numbering: EAL-ACC296J. 使用言語/Language Used in Course: 日本語.
Bookkeeping 2
成田 由加里
企業の経済活動を表す財務諸表を作成するために基本となる簿記の考え方を学ぶ．対象とするのは個別財務諸表であり、個別財務諸表作成レベルの簿記の理解をその目的とする．経済環境に新たな変化に対し、販売、資金調達、投資等のビジネスプロセスを意識しつつ簿記の考え方の「幹」を太くすることにより、どのような場面でも柔軟に対応できる基礎力が養われることが本講義の目的である．
To learn the basics of bookkeeping to prepare financial statements that represent the economic activities of companies. The focus of the course is on individual financial statements. The goal of this course is to develop the ability to respond flexibly in any situation by fully understanding the "core" of the bookkeeping concept while being aware of business processes such as sales, financing, and investment, even if a new change occurs in the economic environment.
販売、資金調達、投資等のビジネスプロセスを意識しつつ簿記の考え方や背景を理解し、個々の取引を会計の表現方法に変換し財務諸表作成に至る会計処理を修得することを到達目標とする．
第 1 回：オリエンテーション・研究開発費とソフトウエア／Orientation, R & D expenses and software
講義の概要，成績評価，学習方法などについて説明を行い，市場販売目的ソフトウエア等の会計を学ぶ．
第 2 回：資産除去債務／ Asset retirement obligations
会計基準の基本的考え方を理解した上で資産除去債務の基本型及び債務見積もりの変更の会計処理を学ぶ．
第 3 回：減損／ Impairment
減損の重みを理解した上で認識・測定の基本形を学び，のれん・共用資産がある場合の減損会計を学ぶ．
第 4 回：リース／ Lease
リース取引＝「固定資産取引」＋「金融取引」と理解した上で、取得・費用化の観点から会計を理解する．
第 5 回：引当金・退職給付引当金／ Provisions and Provision for retirement benefits
引当金及び引当金に加えて特有の事象を有する退職給付会計（個別）について理解しその会計処理を学ぶ．
第 6 回：退職給付引当金／ Provision for retirement benefits
①基本：企業会計原則＋ ②特有の事象（1）年金資産～控除（2） 数理計算上の差異等～遅延認識を学ぶ．
第 7 回：純資産／ Net assets
純資産の部，株主資本の変動を理解し，欠損填補，自己株式の取得，処分，消却時等の会計処理を学ぶ．
第 8 回：純資産・ストック・オプション／ Net assets, Stock option
新株予約権の発行時,権利行使時等の会計処理を理解した上で．ストック・オプションの基本を学ぶ.
第 9 回：ストック・オプション／ Stock option
適正な期間損益計算のため株式報酬費用の適切配分及び条件変更時の会計処理を学ぶ．
第 10 回：金融商品～ デリバティブ ／ Financial Instruments-Derivative
先物取引，オプション取引等デリバティブに関する会計処理を理解する．
第 11 回：金融商品～ デリバティブ・ヘッジ／ Financial Instruments-Derivative Hedging
デリバティブを基礎にヘッジ会計が果たす有用な役割を理解した上でヘッジ会計の会計処理を学ぶ．
第 12 回：外貨換算／ Foreign currency conversion
外貨建取引の換算，外貨建金銭債権債務の換算，外貨建有価証券の換算，為替予約について学ぶ．
第 13 回：税効果会計／ Tax eff ect accounting
法人税，地方税，特に事業税の課税特質，繰越欠損金制度を理解し資産負債法による計算方法を学ぶ．
第14回：理解度確認セッション／Examination
これまで学習してきた基礎的事項の理解を確認するために筆答考査を実施する.
第15回：総括／ Review
理解度確認セッションの確認のほか，講義全体を通じた総括を行う．
〇
・理解度確認 セッション（60％）・予習復習理解度確認セッション（小テスト）＋課題（４0％） で評価する．
・ AA （90点以上）、A（80点以上90点未満）、B（70点以上80点未満）、C（60点以上70点未満）、D（60点未満；不合格）
予習範囲に関して、疑問点を整理して講義に臨むこと．
予習・復習確認セッション（小テスト）を予定している．
履修条件：日商簿記2級程度の知識を有することが望ましい．
PC及び電卓持参のこと．
各回の授業方法の詳細、オフィスアワー、Classroom のコードなどの補足情報は、下記シラバス補遺で掲載する（要 東北大 ID）
https://docs.google.com/spreadsheets/d/10RZeernrdwaToua7siY_H8kzQUFkRrFwPEqds5jtOdk